「パッシブ設計 ミニ公開シンポジウム」に参加

「パッシブ設計 ミニ公開シンポジウム」に参加

自立循環住宅開発パッシブ委員会様が企画された「パッシブ設計 ミニ公開シンポジウム」に参加しました。

 

 

 

 

 

 

会場は東京大学です。やはり雰囲気が違います。

会場は超満員です。

 

 

 

 

 

 

業界のトップランナーから、工務店や設計事務所などの実務者まで、意識高い系のメンバーが集まっていた印象です。

公開の場でいろいろな話を聞くことができました。

プレゼンテーションの時間がおしてしまい、トークセッションが聞けなかったことは残念でしたw。

鎌田先生のプレゼンテーション

テーマは、「パッシブ住宅のレベルと設計手法」です。

新住協の説明からです。

気流止めを義務づける方策が必要とのことでした。

GW断熱材の性能を確保するためには、
・気流止めの設置
・通気層工法の採用
・気密・断念層の連続性の確保
の3つのポイントが重要とのことでした。

普及、啓蒙活動は続けるべき、という話は重みを感じました。

最後に省エネ基準およびパッシブ設計での問題点について指摘されました。

南雄三先生のプレゼンテーション

「HEAT20からのお使いで来ました」

と冒頭で笑いをとりながら、鋭く現状の課題について話されるのはさすがだと思いました。

高断熱高気密住宅から、省エネ住宅プラス創エネという流れも説明してもらいました。

断念と気密は分けて考えるという持論の話もありました。

途中から鎌田先生の指摘などがあり、南先生との応答(公開バトル?)は面白かったです。

最後に、目指す省エネレベルの話をしていただきました。

 

 

 

 

 

エネパス協会の今泉さんのプレゼンテーション

「断熱レベルの要求水準とその根拠がテーマ」です。

20度全館暖房で10GJ以下が、これから目指すべきレベルというメッセージがありました。

 

 

 

 

 

 

スウェーデンのグレタ・トゥーンバリさんという少女の、気候変動に対する具体的なアクションが少ないことへの抗議活動を伝える動画には考えさせられました。

2030年以降にに気温上昇が1.5度上がる可能性が指摘されています。

省エネ基準適合義務化が延期されたことは、本当に悔しい思いをされているとのことでした。

日本の断熱レベルは全然上がっていないという見解もありました。

 

PASSIVE DESIGN COME HOMEの木村さんのプレゼンテーション

パッシブ設計の世界では有名な工務店の経営者です。

パッシブ設計に関する指導、コンサルティングも実施されています。

「エナジーzoo」という温熱計算ソフトの説明もありました。

ホームズ君の省エネ診断も利用されているそうです。

パッシブデザインのチェックポイントも教えてもらいました。

 

 

 

 

 

 

ラファエル設計の神長さんのプレゼンテーション

「光熱費半分で健康で長生きできる家づくり」をテーマに掲げた「健康住宅」を設計されている設計事務所です。

いろいろなツールを活用しています。

これからの設計事務所のテーマは生産性の向上ですので、素晴らしいと思います。

アーキトレンドや、マイホームデザイナー、ウォールスタット、省エネ診断など、その利点をうまく組み合わせています。

ハウスメーカー経由の相談が多いそうです。

ユーザーへの省エネ基準講習を義務づけしてはどうかなど、おもしろい提言もありました。

リブアースの大橋さんのプレゼンテーション

岐阜県の工務店さんです。

心地よさを見える化することや、数値化できる心地よさがコンセプトとのことです。

いつまでも飽きのこないデザインや、持続可能な社会づくりがテーマになっています。

断熱リフォームの事例などを詳しく教えてもらいました。

心地よさと性能の両立が課題だそうです。

ウェルネスへの先行投資というメッセージもありました。

 

 

 

 

 

もるくす建築社の佐藤さんのプレゼンテーション

ユーザーにどのように伝えるか、という話から始まりました。

ユーザーに数値だけで伝えるには限界があり、イメージを見える化して伝える努力が必要とのことでした。

YKKの八木さんのプレゼンテーション

富山県黒部市のパッシブタウンについての話でした。

第1街区から第3街区まであります。

 

 

 

 

 

東京大学の前先生のプレゼンテーション

自立循環チャンネルという動画の案内からスタートしました。

その後、いつもの前先生ぶしが、展開されましたw。

 

 

 

 

 

 

 

その後に、前先生の研究室の大学院生による研究結果の説明がありました。

その他

このあたりから時間が押してきたということで、登壇者の人たちはポイントしか話せませんでしたw。

鹿児島大学の二宮先生のプレゼンテーションでは、住宅の開口部に設置するロールスクリーンやレースカーテンなどの、実際の日射遮蔽等に関する研究の説明をしていただきました。

YKK中央研究所の小島さんのプレゼンテーションでは、現在の開口部の性能に関する考察をわかりやすく教えてもらいました。

最後のインテグラル様のプレゼンテーションでは、ソフトの新しい機能や活用方法などを教えてもらいました。

 

懇親会

懇親会も大盛況でした。

 

 

 

 

 

 

 

二人のレジェンドの締めの言葉も素晴らしかったです。

 

 

 

 

 

 

 

内容が盛りだくさん過ぎて、二日間に分けて開催できそうなイベントでした。

関係者の皆様、素晴らしいイベントをありがとうございました!