「木造非住宅ソリューションズ」の「木造化・木質化勉強会(第四回)」のレポートです。

今回のテーマは「鋼管杭・エア断震」で講師は「三誠様」です。

【株式会社三誠様】

https://sansei-inc.co.jp/

「木造化・木質化勉強会なのに、なぜ鋼管杭?」と思われたかもしれませんが、実は鋼管杭のトップメーカーである「三誠様」も大規模・中高層木造の実績が増えています。

最近の話題ですと、「大阪・関西万博」の木造ゲートの鋼管杭を三誠様が受注して施工しています。 https://www.expo2025.or.jp/

鋼管杭のトップメーカー:三誠様に勉強会を依頼した理由

<三誠様について>

・(中小径)鋼管杭ではトップメーカーです。

https://sansei-inc.co.jp/

・「AIR断振システム」など多数の独自技術があります。

https://airdanshin.co.jp/

・構造に関する知見も豊富な会社です。

https://sansei-inc.co.jp/company/organizational-structure/eng-about/

・実力・実績のある構造家とのネットワークもあります。

<三誠様に講師をお願いした理由>

当社の「木造非住宅ソリューションズ」の取り組みは、「木造化・木質化」の普及に貢献することです。

「木質化」に関しては工法問わず、外装・内装・外構等での木の活用が求められています。

そのために多角的な学びが重要であると判断しています。

今後の展開として、RC造・S造の実案件に関わることも想定され、実務として地盤や鋼管杭の知識は必須であると考えております。

独自技術である「AIR断振システム」は、災害リスクの高い国で建築の仕事をするチームとして、ぜひ学ぶべきだと考えています。

三誠様の技術へのこだわりは、参加者の皆様へ多大な「気づき」をもたらしてくれるはずです。

木造非住宅ソリューションズの活動(ハウス・ベースの解説)

講義の冒頭、木造非住宅ソリューションズの活動について、ハウス・ベースよりご案内させていただきました。

なぜ「木造化・木質化」普及に向けて活動しなければいけないのかを、重点ポイントに限定してお伝えしました。

三誠様による地盤・鋼管杭に関する技術解説

三誠様の技術部門のトップである取締役の野中本部長様に解説していただきました。

主なポイントは下記です。

◾️杭の種類

◾️基礎工法の種類

・回転貫入鋼管杭(三誠様):直径500mm程度

・PHC杭

・場所打ち杭

・柱状改良工法

◾️回転貫入鋼管杭のメリット

・準備が半日程度でOK

・解体が容易:ネジと同じ

◾️杭工事のコスト比較

◾️回転貫入鋼管杭の実績

・中高層で実績が増えている

・鋼管杭の杭径の3-5倍以上離れれば地盤の問題は少ない

◾️回転貫入鋼管杭の特徴

・杭工事に伴う排土がない

・環境に及ぼす影響を最小化

・土地の資産価値を維持

・多様な施工条件に対応可能

◾️三誠の杭工法・継手工法

◾️施工事例(木造)

・中学校の体育館

・こども園

◾️ECS-TP工法(杭と柱を直接接合)

・工期の短縮

・基礎工事コスト圧縮

・労務調達を改善

・解体費・環境負荷を低減

◾️事例

・設備架台

・防音壁 ※ワンストップで対応可能

・増築庇への適用例

・工場への適用例

◾️地盤調査

・地質調査計画

・調査速報に基づく検討

・基礎設計方針の策定

◾️地質調査について

・基本的な調査項目+選定項目

・N値での判定は安全側に向きやすい

◾️ボーリング柱状図の読み方

◾️ボーリング調査とSWS

◾️地質調査項目の選定

三誠様によるエア断震・エア免震に関する技術解説

三誠様の創業者である三輪会長に解説していただきました。

◾️エア断震システム

https://airdanshin.co.jp/house/

◾️エア免震装置

https://airdanshin.co.jp/air-menshin/

三誠様による勉強会のまとめ

わかりやすい技術説明に加えて、豊富な実績もあることから色々な事例を見せていただきました。

講義後の質疑も、参加者の皆さまからさまざまな質問や相談が相次ぎました。

懇親会もとても盛り上がりましたw。

「木造非住宅ソリューションズ」では、実務者のスキルアップや交流を目的に定期的に勉強会や見学会を開催しています。

木造化・木質化に関する支援を提供する活動において、その担い手となる実務者(設計者、施工者、その他専門家)への情報提供や啓蒙活動は必須であると考えています。

加えて、人口減少・高齢化・建築離れ等の問題による、実力・実績のある実務者確保も重要な課題です。

そうした問題意識から、木造化・木質化に関して学ぶ場を定期的に設けることにより、実務者の実力向上を図りたいと考えています。

次回の木造非住宅ソリューションズ勉強会は、タニタハウジングウェア様に講師をお願いしています。

https://www.tanita-hw.co.jp/

テーマは、「雨とい+α」です。

またメンバーの皆様とお会いできるのが今から楽しみです!

「木造非住宅ソリューションズ」の活動をますます加速させていきます!!