【真相】注文住宅は工務店とリテラシーの高い設計事務所の協働がベストな理由

理想の注文住宅を求めるエンドユーザーの方から「住宅会社選び」のご相談をいただく際に、HOUSE BASEとしてオススメの方法としてご案内しているのは、「地域工務店とリテラシーの高い設計事務所のチームによる家づくり」です。

「能力が高く自立した存在の両者が始めからチームを組む」ことがポイントです。

ユーザーニーズの高い項目である耐震、省エネ、快適、健康、そして美しいデザインの住宅を実現するには、設計と施工の高い知見が技術、経験値が求められるからです。

これからの注文住宅は「美しいデザイン」と「高い性能」がないと依頼されない

ユーザー側の「美しい住宅(空間)が欲しい」というニーズがとても高まっています。

これまではつくり手(設計事務所や工務店などの住宅会社)は自社の強みであるデザインを専門家として競って向上させ、ユーザーはそれを選択するという図式だったと思います。

今や住宅においてデザインは、専門家が競うものではなく、「ユーザーが評価するかどうか」です。

ユーザーが車や服などを選ぶ時の評価軸である「美しさ」がある一定以上のレベルに達していないと、依頼先候補にもならないという事実です。

ユーザー向けの調査データやアンケートを見ると、注文住宅では「高い性能」への期待も高まっています。

特に「耐震性」です。地震国の日本において、木造住宅で最も重要なのは「安心・安全の確保」ですので、構造計算を行う、耐震等級3を確保することなどが求められます。

また異常気象(夏の暑さなど)や災害(地震による停電など)と向き合わなければならない日本の住宅には省エネ性能を確保した「エコハウス」は必須です。

条件は、最低でも下記3つが叶えられていることです。

・高断熱、高気密化された外皮…外気に影響されない
・省エネ、高性能な設備…できるだけ動力を使わない
・太陽光、地熱、風などを直接利用する技術・仕組みを使って快適さを得る


こういった考え方で作られたエコハウスは、エネルギーコストが低いだけでなく、快適で健康的な住まいになります。

注文住宅では、資金計画から設計、デザイン、性能、コスト、メンテナンスなど広範な知見が求められます。「考えるプロ」の建築家と、「つくる、家守りのプロ」である地域工務店が、得意技を持ち寄ることで、「美しくて、強くて、快適で健康」な住宅が実現します。

デザイン性と性能が高い住宅は、愛着がわき、長く住みたいと思えるので、結果として「資産価値の高い住宅」となります。

工務店は地域を知り技術があるが設計力に課題がある会社が多い

住宅・建築業界で25年以上仕事をしてきた情報や経験値、ハウス・ベースを起業してから自社のメディア、サービスの運営、クライアント企業様のリアルな情報などを総合すると、「理想の注文住宅」を実現するために確実な方法があると筆者は考えています。

それは「地域工務店とリテラシーの高い設計事務所のチームによる家づくり」です。

「能力が高く自立した存在の両者が始めからチームを組む」ことがポイントです。

顧客に選ばれ続けている「地域の工務店のトップランナー」には下記の共通点があります。

  • 「やることと、やらないこと」を明確にして、自社独自の住宅スタイルを確立する
  • 施主の満足度を高めるために魅力的なコンセプトや世界観をわかりやすく伝える
  • 個別の提案では、明快なストーリーを前提に、価格、間取り、デザイン、性能、インテリアなどすべての面で施主の期待値を超えるレベルで提案できる
  • 高い「設計力」を持つ

上記の中で、最も難しいのが、高い「設計力」を持つことです。

顧客満足度の高い注文住宅を実現するには、実力・実績のある優秀な設計者の存在が欠かせないからです。

相談段階から提案、契約、設計、施工の一連のプロセスに至るまで、施主と密なコミュニケーションができる人であることが前提です。

地域の工務店が高い設計力を持つには、以下の2つの選択肢があります。

1.自社で設計人材を採用し、実務や研修等で研鑽に励み、優秀な社内設計士を育成する

2.実力・実績のある優秀な設計事務所(建築家)と協働する

上記1が本来は理想ですが、住宅・建築業界の実情を考えると、社内で設計人材の採用し、ハイレベルな設計者に育成するのはあまり現実的ではありません。

そこで上記2の「実力・実績のあるリテラシーの高い設計事務所(建築家)と協働する」ことが、顧客に選ばれる注文住宅の設計力を確保するために必要なことになります。

住宅系の設計事務所でもリテラシーの高い設計者は限られている

住宅系の設計事務所と言っても、いろいろなタイプが存在し、木造住宅の設計を得意としており、性能面などのリテラシーの高い設計者は限られているが実情です。

家づくりでは、お客様や工務店との相性も重要ですので、高いコミュニケーション能力も求められます。

「仕事ができて、人柄も良い、実力と実績を伴うリテラシーの高い設計者は、全体の3パーセント程度」というのが設計者に5,000人以上会ってきた筆者の正直な感想です。

工務店との協働をうまく実現するために設計事務所に求められることは下記の項目になります。

  • 協働する工務店の家づくりのコンセプトや仕様などへの深い理解と正しい実践
  • 施主、工務店との正確で適切なコミュニケーション
  • 施主の予算や工務店の仕様に応じてのコストに最大限配慮した設計
  • 工務店に必要以上に依存せず、プロの設計者としての当事者意識(図面精度や工期の遵守)

本当に頼りになる設計者は、間取りやデザインの能力だけではなく、性能面でのリテラシーの高さが求められます。特に耐震性の確保や快適な温熱環境を実現する部分に最も実力の差が出やすいのです。

「構造計算は法律で義務化されていないしコストアップになります」とか、

「省エネ計算は法律で義務化されていないのでエコハウスはやりません」

などと言っている設計者は論外です。

まとめ

各地域で「理想の注文住宅を建てたいけど、地域の工務店の設計力には不満を感じている」とユーザーは多いはずです。

そうしたユーザーのお役に立てるのは「設計力の高い」工務店です。

優良でリテラシーの高い設計事務所の中には、実は工務店との協働に前向きな設計者も少なくありません。

設計事務所の多くは、「交通費を負担してもらえれば全国で仕事は可能」です。

ハウス・ベースでは、全国の工務店にリテラシーの高い設計者に限定してご紹介できるサービスもありますので、お気軽にご相談ください。

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