NRI未来創発フォーラム2019「デジタルが拓く未来」に参加
- 2019年10月2日
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NRI未来創発フォーラム2019に参加
3年前から毎年開催されているイベントに今年も参加してきました。
NRI(株式会社野村総合研究所様)主催で開催される「NRI未来創発フォーラム」です。
日本、そして世界の問題についてマクロな視点と気づきをもらって刺激を受けてます。
そして毎年配布資料で頂ける「NRI未来年表」で、過去を復習し、未来を予習します。
WEBサイトからPDFでダウンロードできるのですが、やはり印刷物のほうが読みやすいですね(笑)。
イベントの撮影は禁止でしたので、印象的な話や情報を箇条書きでまとめました。
(聞き間違いなどあるかもしれませんが、あらかじめご容赦ください)
NRI社長の基調講演「社会・産業のデジタル化宣言」
1.デジタル資本主義の概要
・NRI生活者1万人アンケート調査
日本人の主観的な生活レベルは着実に向上している
・消費者余剰の拡大
・日本はオンライン販売による価格の下落が大きい
・無料のデジタルサービスも莫大な余剰を生み出す
・デジタルが生み出す消費者余剰はGDPの3割に相当する
2.デジタル化時代に対応した経済指標
・所得水準が上がると生活満足度とGDPとの関連は希薄になる
・物質的充足度と精神的充足度で新指標を考える
・生産者余剰(GDP)から消費者余剰(体験価値)へのパラダイムシフト
・日本のデジタル経済社会度の評価指標「DCI」(「デジタル・ケイパビリティ・インデックス」)
・生活満足度を向上させるためにはDCIをいかに高めるが重要になる
3.デジタル化と地方創生
・デンマークでは国全体のデジタル化が進んでいる
・デジタル戦略で世界の最先端を進むエストニア
・DCIの向上にはデジタルガバメントの整備がまず必要
・日本もデジタルガバメントの整備は国家戦略の最重要テーマ
・DCIの向上は地方創生にとっても重要
4.デジタル化を支えるデータと企業の関係
・世界のデータトラフィックは増大中
・個人はデータを提供し、それに見合う消費者余剰を受け取っている
・デジタルデータは原材料(新しい石油)でもあるが資産でもある
・個人データの価値は意外と増加していない
・資生堂はパーソナライズを目指すビジネスモデルの進化が続く
・コマツはマシン起点から現場起点へデジタル戦略を高度化
・ナガセは教材起点から生徒起点へビジネスモデルを変革
・「顧客起点」「体験価値」重視のビジネスモデルへの転換
・ビジネスモデルの転換にはインキュベーションチームが必要
・ダイキンは2022年までにデジタル人材1000人を社内育成
5.デジタル資本主義の到来
・生活満足度の向上にはGDPよりもデジタル度合いに注目すべき
・GDPを高める前提はデジタルガバメントの構築が必須
・民間部門は顧客起点のビジネスモデルの転換へ
・生産者余剰から消費者余剰へのパラダイム転換
ジョージ.ウェスターマン氏の特別講演「日本企業をデジタルマスターに変える」
ジョージ.ウェスターマン氏はMITスローン経営大学院上級講師です。
テーマは、日本企業を「デジタルマスター」に変える、です。
加速するデジタルイノベーション
・テクノロジーイノベーションの第1法則
「テクノロジーは急速に変化するが、
組織の変化はそれよりかなり遅い」
「デジタルが問題なのではない
問題はトランスフォーメーションにある」
デジタルマスターのDNA
・デジタル能力
カスタマー
エクスペリエンス
業務プロセス
ビジネスモデル
デジタル
プラットフォーム
・リーダーシップ能力
ビジョン
エンゲージメント
ガバナンス
テクノロジーリーダーシップ
デジタルマスターは業績で他社を上回る
・日本の大企業の経営者は、リーダーシップは他国並みだが、デジタル能力は劣っている
・デジタルトランスフォーメーションの機会は多数存在する
・ビジネスモデルの変革から容易に得られる果実
リーダーシップについて
・リーダーシップ能力構築のカギ
ビジョン
エンゲージメント
ガバナンス
テクノロジーリーダーシップ
・変革のビジョンはトップダウンでないとダメ
・デジタル化以前の想定を考え直す
・デジタルガバナンスに関する課題に答えを持つ
・デジタルガバナンスは推進力を生み出す、舵をとる
・デジタルとITの強力な連携が不可欠
・デジタルトランスフォーメーションをプロジェクトにするのではなく能力(ケイパビリティ)にする
まとめ
3回目の参加となりましたが、毎回内容が充実していて、とても勉強になりました。
リアルなデータを元にした分析や仮説なので、今後のビジネスに役立つと思いました。